FXや仮想通貨、先物取引など、投資に失敗して借金を作ってしまう方が少なくありません。
投資の失敗による借金にも債務整理を適用できます。
ただし債務整理の種類の選択を誤ると、困難となる可能性があるので正しい知識を持っておきましょう。
今回はFXや先物取引などの投資によって負債ができたときの債務整理方法について、解説します。
このページの目次
1.よくある投資の借金パターン2つ
投資をすると、借金してしまうケースが多々あります。
特に多いのが、以下の2種類のパターンです。
1-1.投資資金を借り入れる
投資で「上がる」と考えたとき、多額の借り入れをして資金をつぎ込む方がたくさんます。しかし実際には下がってしまうケースもあり、借金だけが残る可能性があります。
1-2.追証を払えなくなる
先物やFXなどの信用取引で失敗すると「追証」が必要となるケースがあります。
追証を払えない場合、証券会社への負債となって残ってしまいます。
通常の株式投資よりも先物や信用取引、FXや仮想通貨のレバレッジ取引を利用している方が借金してしまうケースが多い傾向にあるといえるでしょう。
2.FX、先物、仮想通貨、投資の借金も債務整理できる
FXや先物などの投資でできた借金も、債務整理の対象になります。
まず「任意整理」であれば、問題が発生しません。
一方、自己破産や個人再生をするときにはリスクが発生する可能性があるので、以下でみていきましょう。
3.自己破産
自己破産には「免責不許可事由」があります。免責不許可事由に該当すると、借金を0にしてもらえません。
FXや先物などの投機的な行為によって借金してしまった場合、基本的に免責不許可事由に該当してしまいます。ただ現実には「裁量免責」によって免責してもらえるケースが多いです。無理な投資をしてしまったことについて反省の気持ちがあれば過剰に心配する必要はありません。
免責してもらいにくいのは、投資で借金するのが2回目で、なおかつ金額が莫大なケースなどです。
4.個人再生
個人再生するときには、再生債権者による「書面決議」に注意が必要です。原則的な小規模個人再生で借金の減額が認められるには、書面決議において過半数の債権者(人数及び債権額)の反対がないことが必要となるためです。
たとえば追証の不払いで高額な負債ができてしまったときには、証券会社やFX業者が主たる債権者になるケースが多いでしょう。そんなとき、これらの会社・業者が再生計画に反対すると、個人再生が認められなくなってしまいます。
その場合、書面決議が不要な「給与所得者等再生」を利用して解決を目指す必要があります。
このように、投資で借金ができたときには状況に応じた対応が必要です。困ったときには弁護士までご相談ください。