借金がかさんだときには自己破産が有効な解決方法となります。
ただ「自己破産すると大変な不利益が及ぶのでは？」と不安を感じる方もいらっしゃるでしょう。
今回は、そんな皆様でも安心して自己破産できるように、メリットだけではなくデメリットや注意点も詳しく解説します。
このページの目次
1．自己破産のポイント（メリットとデメリット）
1-1．自己破産のメリット
自己破産のメリットは、借金を始めとした負債を0にしてもらえることです。
借金だけではなく、ほとんどあらゆる負債を帳消しにできます。
- 消費者金融のローン、キャッシング
- クレジットカードのキャッシング、ショッピングリボ
- 銀行カードローン
- 住宅ローン
- 車のローン
- 教育ローン
- 奨学金
- 家賃
- スマホ代、インターネット通信費用
限度額もなく、どんなに高額な負債でも免除してもらえるので、効果は絶大といえるでしょう。
1-2．自己破産のデメリット
一定以上の財産がなくなる
自己破産をすると、生活に必要な最低限度を超える財産がなくなります。預貯金、車、家、保険などの財産が失われるのはデメリットとなるでしょう。ただし現金なら99万円を限度とする額まで、他の財産も20万円程度までなら持ったまま破産できます。身の回りの家財なども多くの場合に残すことができますので、破産しても生活できなくなるわけではありません。
時間と費用がかかる
自己破産は裁判所を利用した重厚な手続きです。最低3ヶ月、長いと半年以上の時間がかかります。
裁判所に払う費用や専門家にかかる費用も高額になりやすい傾向があります。
職業制限がある
自己破産手続き中は、一定の職業に就けなくなります。
- 生命保険外交員
- 警備員
- 弁護士、税理士、司法書士などの士業
- 騎手
- 調理師
- 宅建業
- 貸金業
- 旅行業
他にもいろいろと制限される資格があります。
しかし、資格制限と無関係な職種も多く、多くの方にとっては特段のデメリットになりません。
制限を受ける期間も一時的ですので、破産後一生できなくなるというわけではありません。
ブラックリスト状態になる
自己破産すると、個人信用情報に「事故情報」が登録されます。これにより、破産後しばらくはローンやクレジットカードを一切利用できなくなってしまいます。不便な生活を強いられるでしょう。ただし、デビットカードやプリペイドカードなどを使えば実質的にはクレジットカードと同様に決済を行うことはできますので、これらを利用すれば不便も一定程度軽減されるでしょう。
事故情報が登録された状態を「ブラックリスト状態」といいますが、自己破産後だいたい5年以上続くと言われています。
2．自己破産の注意点
2つの手続きがある
自己破産には「同時廃止」と「管財事件」の2種類があります。
同時廃止は財産がない人に適用される簡易な手続きです。同時廃止なら財産はなくなりませんし、費用も安く期間も短くなります。
管財事件はある程度以上の財産がある人や「免責不許可事由」のある人に適用される複雑な手続きです。管財事件になると、一定以上の財産が失われる場合がありますし費用も高額化し、最低でも半年程度はかかります。
自己破産するときには、同時廃止と管財事件のどちらになるかに注意すべきといえるでしょう。事前に予測できるので、知りたいときには弁護士に相談してください。
当事務所では、借金トラブルの解決支援に積極的に取り組んでいます。自己破産をご検討の際にはお気軽にご相談ください。
