2008年頃以前からキャッシングや消費者金融の取引をしていた方は「過払い金請求」できる可能性があります。
いつから取引していたかわからない方も、確認のため弁護士までご相談ください。
今回は過払い金請求のポイントや注意点を解説します。
このページの目次
1.過払い金請求のポイント
1-1.過払い金とは
過払い金とは、「利息制限法」の制限利率を超えて払いすぎた利息です。
消費者金融などの貸金業者が貸付を行うときには、利息制限法の制限利率を超えてはなりません。ところが過去には利息制限法を超えて貸し付ける業者が多数存在していました。
判例により、そのような高い利息を払う義務は無いと判断されたので、利息制限法を超えて利息を払った人は、払いすぎ利息を取り戻せるようになったのです。そのお金が「過払い金」です。
1-2.発生するのは2008年頃以前の取引
過払い金が発生するのは、2008~2009年頃より以前に消費者金融やクレジットカードのキャッシングをしていた方です。
それ以後は法改正の影響もあり、各社が利息制限法以内で貸し付けるようになったので、過払い金は発生しません。
1-3.年率が利息制限法を超える取引が対象
過払い金が発生するのは、利息制限法の制限利率を超える取引のみです。基本的に「消費者金融」「クレジットカードのキャッシング」で発生する可能性があると考えましょう。
- クレジットカードのショッピング
- 住宅ローン
- 車のローン
- 奨学金
こういった借入があっても過払い金は発生しません。
1-4.ブラックリスト状態にならない
完済している場合には過払い金請求をしても、個人信用情報に事故情報は登録されません。いわゆるブラックリスト状態にならないといわれています。請求先以外とはローンやクレジットカードの利用は継続できます。
2.過払い金請求の注意点
2-1.時効がある
過払い金請求には時効があります。基本的に「完済後10年間」しか請求できません。
古い取引があっても、完済後10年が経過したら過払い金を取り戻せなくなります。
請求するなら早めに対処しましょう。
2-2.クレジットカードを止められる可能性がある
クレジットカード会社へ過払い金を請求すると、そのクレジットカードは利用を止められます。光熱費や通信費を引き落としているなら、過払い金請求する前に支払方法を変更しておきましょう。
2-3.ショッピングの支払が残っていると相殺される
クレジットカードのキャッシング取引で過払い金請求をするとき、ショッピング残高があると注意が必要です。ショッピングについては過払いにならないので、キャッシングの過払い金とショッピングの残債が相殺されます。
その結果、マイナスになったら過払い金を返してもらえますが、残高が残ったら通常の任意整理と同様に返済しなければなりません。
まとめ
過払い金請求をしても、特段のデメリットはないケースがほとんどです。時効もあるので早めに請求しましょう。当事務所は、過払金請求についても豊富な経験があります。心当たりのある方は、お早めに弁護士までご相談ください。